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雨が降る訳でもなく天気も穏やかなのだが

何もすることが無いので

 

kuma仙人の生い立ちの記録(小説風)

 

2016/11/7のブログの続き

http://blogs.yahoo.co.jp/kumayamadori/21254184.html

 

 

 




続き・・・・・

 

 


 

犬を乗せた幌のジムニーで国道4号線を北上し

オレが北海道から歩いたところを通ってみようと思い立ったのは

福島市辺りの事だ

道路地図を見ながら、国道13号線に進路を変え

栗子峠を越えたのは8月上旬の事

 

家族がレタス収穫作業をしているうちに

本気で家出を敢行し、2日目の事だった

 

 

栗子峠の二つの長いトンネルを越えると

そこは山形

 

生まれ育った高原地帯とも

北海道とも

親しみ深い太平洋側の地域とも

空気の色や重さが違っていた

 

数年前に、北海道から歩き、この地を通ったのは5月上旬の

田植えが終わった爽やかな風が吹く頃の事だった

 

 

重い気持ちでたどり着いた山形は

木々の下に落ちる影さえ重く感じた

 

国道13号線を進み、米沢市内に入りしばらく走ると

犬と一緒に歩いた記憶に残る景色が目に入った

 

震えた・・・

 

死んじゃおうと思っていたから

夢に溢れて、生きる事を楽しみ、犬と歩いた道を再び通り

それが、進む先も行く先も真逆である事を目の当たりにして

その皮肉に眩暈がした

 

 

 

景色が見渡せる、鉄道を跨ぐ陸橋までくると・・

 

あ〜、確かあの時、キャンプできる場所を探して

この先にある高畠町と言う所を通って行こうか

でも、少し遠いなぁ〜

と、思った事をはっきりと思い出した

 

そう思ったのがこの場所だ!!

 

あの時、オレは、高畠町のキャンプ場に向かわず

真っ直ぐ米沢市内に向かったんだ

 

 

その時は、帰路の選択

宿泊場所の選択でしかなかった

 

その時、高畠町のキャンプ場に向かっていれば

そんなささやかな事が人生の岐路となっていたのかもしれなかった

 

 

お金もない、燃料もない

とりあえず、あの町の方に行って見よう

 

歩き旅の時、選択しなかった場所に向かう事で

何か、新しい展開を期待していたのかもしれない

 

 

 

町は暑かった

畑や田んぼには人の姿が見えない

オレが生まれ育った村なら、そこら中に野良仕事の人々が溢れているのに

この町には人は居ないのか・・・そう思わせる程に、人の姿が見えなかった

 

 

亀岡文殊と言うお寺の看板が至る所にあり

何気なく、その看板の求める通り

矢印を曲がり、直進し、また曲がり

小さな街並みを通り、坂道を上った

 

 

お寺があった

 

お寺に関心はなかったけれど

 

誰もいない静かな苔むした大きなお寺がそこにあった

 

 

暫く、犬の「太路(たろ)」とそこに居た

 

 

 

門前の小さな商店に入り

「農協ってどこにありますか?」

と、聞いてみた

 

 

農協に行けば、レタス農協みたいに、アルバイトを雇っているだろう

どんな農協か分からないけれど

きっと、何か仕事があるはずだ

 

兎に角、竜飛岬から海に車ごと飛び込む前に

旨い物も食わなくちゃいけないし

温泉に入るにも金は要る

車を動かす燃料が必要だし、そのために仕事をしなくちゃならん

 

そう思った俺なのである

 

この時点で、俺の脳味噌は既に

実家の事をほとんど無かったものと無視できるほどになっていたし

家に帰る・・・帰る家があるなどと思った事もないのだ

 

それほど、俺という人間は、きっと孤立、孤独であったかもしれない

もちろん、死を覚悟した訳だから

故郷の友や全てみんな失う事を覚悟していた

いや、自分の中からそれを捨てるという選択をしたのだ

 

 

 

 

 

突然、高畠町農業協同組合を訪ねた

 

そして、突然、仕事を探している

何とかしてくれ

 

と、お願いしてみた

 

 

組合の総務課や園芸課、常務や組合長まで出てきて話しを聞いてくれた

何処からか、変な奴がやって来て、

おかしな話をしているんだと思われたかもしれない

兎に角、オレの覚悟を話し、事情を話した

包み隠さず、心の内を吐き出した

人生で一番熱のあった俺の弁論だったのかもしれない

 

 

 

この地域はブドウやお米が主流な地域で

全国各地からアルバイトなんて来たことが無い

君の扱いは・・・・参ったなぁ〜〜〜

でもまあ、死んでもらっても困るので

とりあえず、ブドウの集荷所で仕事して見たら・・・

 

あの〜住むところもないんです( ̄▽ ̄;)

 

なに・・・絶句・・・分かった

じゃ、アパート・・・何とかしよう

アパート代はアルバイト代から引くからね

 

(上の様な趣旨の言葉であるが、すべて山形弁で話されていた)

 

何という事か

いきなり現れた、どこの馬の骨とも分からん俺に

この農協始まって以来の挑戦に挑んでくれたのだ

 

有難かった

 

俺を押しつぶそうと躍起になる親父

それに愛想も尽き、生きる事さえ嫌になっていた

狭められ押しつぶされそうになっていた

一人の若者の心に

山形の人の優しさと言おうか、柔らかさと言おうか

人らしさと言おうか・・・・

 

 

言葉は初めて聞く山形弁で、半分以上分からなかったけれど

人の有難味は、乾いた砂利の上に水を落とすように

弾けることもなく、吸われるように染み入るのだった

 

 

 

 

 

次の日からブドウの集荷所で仕事をした

 

そこにいるオジサンたちは、みんな山形弁で喋る

オバサンたちも山形弁だ

若い人たちも山形弁

 

初めて接する本物の山形の山形弁たる山形弁

お客さんを扱うように、何か気遣いもない

同じ山形弁を当然話す俺だと思われ、話しかけられる

 

これには参った

ところどころに一部だけ日本語が混ざり

尽く、聞き取れる日本語以外は外国語・・・・・

そんな状況だった

 

今となっては、山形弁など優しい方の方言であると思うが

その時の俺は、外国に一人来た気分になった

 

この中に、東京から旦那さんの転勤で来ているという綺麗な若い奥さんが居た

唯一、オレがわかるニホンゴを話せる人だった

 

オジサンの言葉を2度までは聞き返せるが

流石に3度も聞けば怒られる

 

その度、その女性のところに行き

あの人何て言ってたんですか‥と聞いていた

 

ブドウの集荷作業はフォークリフトを使うのだが

俺はそれの免許も持っていたし

その運転技術は一流だ

レタス集荷所で磨いた腕がある

 

集荷所の人々は、俺が運転するフォークリフトの動きを見て

兄ちゃん、どういう事するとそんな運転が出来るんだ

大したもんだぁ〜魂消たもんだ〜〜〜

と、みんな感心してくれたし

仕事もてきぱきと熟し、あらゆる要求に答えられたので

良く仕事ができる青年だ、と、可愛がられた

可愛がられ、お酒飲みに付き合わされることも度々あったが

お酒を飲むと、言葉が更に分からなくなり

遂には、全くニホンゴとして聞き取れなくなるのであったが

それに鍛えられ、普通の山形弁が理解できるようになった

 

2か月仕事をして、ブドウの集荷所の仕事が終わった・・・

 

俺の旅立ちも近い・・・

 

そう思っているところに

農協の常務さんから呼び出された

 

今度は、お米の集荷作業がある

和田という所に、新たにライスセンターと言うのを作ったので

そこで、センターのオペレータをしてくれないかと言う

 

もちろん、二つ返事でその仕事を受けた

 

 

ライスセンターはまだ配線などが完成しておらず

シーケンスという管理システムの配線は全く手つかずだった

コンピュータで制御するシステムの構築も終わっていなかった

 

電気科卒業のオレには最も得意とする分野

 

お米の事はさっぱり分からんが

電気で管理するシステムは、配線図を見ればわかる

出入りの電気業者さんから色々聞いて

配線が繋がっていないライスセンターを

配電盤を開けて、リレーや本来押す事のないスイッチなどをいじくって

完成すれば自動で立ち上がるはずの機械を動かした

 

ここでもフォークリフトの運転は役に立った

 

地域の農家の多くの人と交流が生まれた

 

長野はジバチ(クロスズメバチ)食うんだろ

俺の畑に巣があるので、とって喰って良いよ

と言われ、一緒に獲りに行ったり

若い短期アルバイトの学生達と釣りに行ったり

 

少しづつ地域に知られる顔になって行った

 

 

 

11月になり、お米の仕事も終わるころ

 

 

 

君、農協に勤めたらどうだ

今まで、思ってた以上に君は仕事してくれて優秀だった

一応試験はあるけれど、職員にならんか

 

 

 

 

え?

 

オレ??

 

 

 

あ〜〜〜 はい

 

でも、俺、2年務めるのが限度です

 

 

 

 

俺は、まだこの地で生きてみる覚悟がついていなかった

 

 

 

2年でも3年でも良いからさ

まあ、うちの職員になりなさい

 

 

 

冬の始まりだった

農協の中途採用と言う事で、正式な職員になった

 

 

その時、俺と同じに中途採用になった女性がいた

俺は23歳 その女性は1つか2つ年上らしかった

 

細くてスタイルが良くて

モデルみたいに尻をフリフリして歩く女性

 

 

辞令を受けるときにその女性に言葉をかけた

よろしくお願いします

 

すると、その女性は、鼻で笑ったような返事をした

 

つんけんした可愛くない女だなぁ

 

東京かどこかで、秘書職してたらしいよ・・・

そんな話を聞いた

 

 

同じ職場だったけど、部署が違い

彼女とはそれっきり口を利いた事もなく

交流もなかった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

続く・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

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